便秘

以下のような症状でお悩みではありませんか?

多くの方が、何らかの都合でいつもは毎日出ている便が出なかった経験があると思います。一時的なことであれば様子を見ても良いのですが、そのような状態がずっと続く場合や、排便に関する不快感が続く場合は慢性便秘の可能性もあります。慢性便秘の中には何らかの疾患が原因となっているケースもあります。以下のような症状が気になったら、一度ご相談ください。

そもそも便秘ってどんな状態?

便通の量や間隔は、人それぞれで異なります。そのため、何日便通が無ければ便秘であるということは一概には言えません。
そこで日本消化器病学会では『慢性便秘症診療ガイドライン2012』において、慢性便秘を 「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義しています。 つまり、便秘が続いているということを、患者様本人が自覚しているかどうかが診断の第一歩として大切になる訳です。

便秘の原因

便秘は、消化管に特にはっきりとした炎症や潰瘍といった障害が無く腸機能の障害によって起こる機能性便秘、大腸ポリープや大腸がんなど腸管に何らかの疾患があって起こる器質性便秘に分けることができます。 器質性便秘は、それぞれの疾患が便の通り道を塞いでしまうなどの物理的な原因で起こることが多いのです。
一方で機能性便秘は腸の水分吸収機能が亢進して水分を吸い取られた結果、便が硬くなり出にくくなる、腸のぜん動運動機能が低下して便が腸内を進む速度が遅くなり、結果として水分がたくさん吸収され過ぎるなど、腸の水分吸収機能に関わるものがまず原因として考えられます。これを弛緩性便秘といい、便は太くて硬いものとなります。
また、ストレスなどで腸の機能が亢進し、腸管が痙攣を起こすことで、上手く便が直腸方向へ進まなくなり起こる便秘もあります。これを緊張性便秘といい、便はウサギの糞のようにコロコロとした小粒のものになり、残便感を伴います。 機能性便秘のもう一つの原因としては、便意に関する機能の低下が挙げられます。
健康な人は、適切な硬さで水分を吸収された便が直腸に一定時間蓄積され、適切な量が溜まると便意を催し、排便に至ります。ところが、仕事などで便意を我慢することが習慣化すると、だんだんと「直腸の便が溜まってきたのでそろそろ出しましょう」という脳からの信号を感じられなくなってきて、ずっと直腸に便が溜まりっぱなしになってしまうことがあります。これを直腸性便秘といい、便は太くて硬いものになります。
弛緩性便秘を起こすきっかけとしては、加齢、運動不足、極端なダイエット、食物繊維の不足などが考えられ、女性や高齢者に多いタイプです。 また緊張性便秘を起こすきっかけは心理的なストレスや肉体的ストレスなどが多く、自律神経の乱れも関わります。比較的若年層に多いタイプです。
最後の直腸性便秘を起こすきっかとしては、前述したように、仕事や学業などで便意を感じた時に自由に排便できない状態が繰り返されることです。 便秘は、その原因をしっかりと把握し、適切な治療を行えば解消できる疾患ですが、放置してしまうと、その背景にある何らかの疾患や、機能的障害を見逃してしまい、悪化すると全身に影響がでることもあります。
基本的な生活習慣の見直しを行っても、なかなか解消できない場合は、お早めに当院を受診してください。

便秘を放置すると・・・

便秘を放置することで、まず考えられるのは痔です。便が硬く太くなることで、排便の際に肛門に負荷がかかり、肛門が裂けてしまう切れ痔や、直腸が肛門から飛び出してしまう直腸脱などが起こる他、常にいきむことで腹圧がかかり、肛門周辺の静脈叢を刺激していぼ痔を起こしてしまうようなこともあります。
また、痔が起こると排便の際の痛みで、なかなか便が出なくなるという悪循環になりがちです。 また、便が腸内で滞留する時間が長くなることで、腸内細菌によって発酵や腐敗が進みやすくなり、お腹が張るなどの症状が起こります。さらに、腸内で発酵・腐敗が起こると有毒ガスが発生し、腸管を痛めることや、腸壁から吸収されて有毒成分が血液に混ざり全身に回ることで、身体全体の不調や肌荒れなどを引き起こすこともあります。
さらに、何らかの疾患によって便秘が起こっている場合、その疾患が気づかないうちにどんどん進行してしまう可能性もあります。 便秘は、便に関わることだけに、恥ずかしいと感じ受診されない方も多くいらっしゃいます。しかし、便秘を放置することは、ここまで述べたように本来怖いことでもあるため、早めの受診をお勧めしています。

便秘でお困りの方は当院へ

当院では、消化器内科の大切な診療の一つとして、便秘外来にも力を入れております。便秘の症状やお悩みは、患者様それぞれによって異なるものです。
そのため、個々の方のお話をしっかりとお訊きした上で、その人に合わせて適切な治療を行っていくように心がけています。 また、プライバシーにも十分に配慮した体制を取っていますので、便秘にお悩みの方は、安心してご相談ください。

当院について

いのうえ内科(内科・消化器内科・漢方内科・内視鏡)では、「会っただけでもホッとする、元気になった。」を目指しています。また、胃カメラや大腸カメラ検査では、細いカメラや鎮静剤を使用することにより、「楽だった」「また受けたい」と思っていただけるような検査・治療を行います福岡県春日市下白水北にある西鉄バス「下白水」「下白水北七丁目」バス停より徒歩約2分 / JR博多南駅 徒歩15分(JR西日本 新幹線停車駅)にあるいのうえ内科までお気軽にご相談をください。

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この記事の監修者

「いのうえ内科」は、「会っただけでもホッとする、元気になった。」と言ってもらえる、親近感が持てる診療をめざしています。 大学卒業後、師匠より「何でも診ることができる医師になれ」との教えを胸に刻み経験を積んでまいりました。心や体の不調に対して、一般的な西洋薬はもとより、漢方薬も処方しています。
西洋薬では対応できないような風邪の諸症状や心身の症状には、漢方薬が効果的であることを知り、故 福富稔明先生に師事し、漢方専門医の資格を取得しました。漢方治療では、身体の状態に合わせて治療を行っていきます。胃カメラや大腸カメラは、細いカメラや鎮静剤を使用することにより、「楽だった」「また受けたい」と思っていただけるような検査・治療を行います。
大腸カメラは、二木会というカメラ挿入法の研究会で勉強し「楽にかつ早く」挿入する技術を身に着けました。大腸ポリープを見つけた際には、希望があればその場で切除することもできます。また、大学病院では肝臓癌の治療・研究を行っておりました。肝臓のことが気になる方も是非ご相談ください。今まで培ってきた経験をもとに地域の皆さんに寄り添い、笑顔にすることができたらと思います。

院長 井上 欣哉 いのうえ きんや

資格

所属学会

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